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遺言のQ&A

遺言に関するご質問をまとめました。

 

遺言に関するよくある質問

Q1:遺言書の内容を変更できますか?

 A1:遺言者の最終意思を尊重する趣旨から、遺言者は、いつでもその遺言を撤回したり
   変更したりすることが出来ます。公正証書遺言を自筆証書遺言で変更・取消しするこ
   とも出来ます。

 

Q2:自筆証書遺言の作り方は?

 A2:遺言者が、遺言書の全文・日付及び氏名を自書しこれに押印します。
   日付で○月吉日では、遺言が、無効になります。
   押印は、なるべく実印でしましょう。

   秘密保持のため遺言書は封筒に入れて封印しましょう。
   自筆証書遺言は、遺言者が亡くなった後,家庭裁判所に申し出て「検認」の手続きを
   受けなければなりません。

 

Q3:公正証書遺言の際,準備するものはなんでしょうか?

 A3:(1)本人の実印と印鑑証明書(又は運転免許証かパスポート)
   (2) 遺言者と相続人の戸籍謄本
   (3) 財産をもらう人の住民票(相続人の場合は戸籍謄本も)
   (4) 土地・建物の登記簿謄本・固定資産評価証明書
   (5) 証人の氏名・住所・職業・生年月日を書いたメモ(又は住民票)です。

 

Q4:遺言書を書き損じた時は?

 A4:訂正することができますが、加除訂正の仕方は非常に厳格で複雑です。
   訂正の仕方を誤ると最悪の場合遺言全部が無効となりかねませんので、新たに遺言書
   を作り直すことをお勧めします。

 

Q5:遺言は誰でも作成できるのでしょうか?

 A5:民法は満15歳以上の者が遺言できるとしています。又遺言するには、一応の判断
   能力が必要です。ですので、未成年者や成年後見人でも遺言をすることが出来ます。

   ただし、成年後見人が遺言するには医師2名以上の立会いが必要です。なお、遺言す
   る時の能力は遺言する時に必要ですから正常な精神状態で遺言した者がその後心神喪
   失状態になって死亡しても遺言は有効です。

 

Q6:遺言書が見つかったらどのような手続きが必要でしょうか?

 A6:公正証書による遺言でない場合,遅滞なく家庭裁判所にその遺言書を持って行き検
   認の申立をしなければなりません。

   これは相続人に対して遺言の存在と内容を知らせると同時に遺言書の偽造・変造を防
   ぎ保存を確実にするためです。

   したがって、この検認手続きを経ても遺言が有効であると判断するものではありませ
   ん。

   なお、検認の申立をしなかったり故意に遺言書を開封したりすると5万円以下の過料
   に処せられます。

 

Q7:数通の遺言書がでてきた場合、どの遺言書に沿って遺言を執行すればいいので
   しょうか?

 A7:遺言は遺言者の最終意思を尊重しますので、内容が抵触する部分については,
   日付の新しい遺言が優先され日付の古い遺言は撤回されたものとみなされます。

 

Q8:パソコンで自筆証書遺言をつくれますか?

 A8:自筆証書遺言では遺言書の全文を遺言者が自ら手書きで書くことになっておりパソ
   コンで書いた遺言は遺言として有効な遺言とはなりません。

 

Q9:遺言の保管はどうしたらいいでしょうか?

 A9:相続人が保管するのが一番多いようですが最近は貸し金庫に保管する遺言者も多い
   ようです。やはり相続と利害関係を持たない公平な信頼できる第三者の人に事情を話
   して遺言書の保管を頼み死亡時に相続人等に報告してもらうのがいいでしょう。

 

Q10:法定相続分と異なった内容の遺言がある場合どちらが、優先されるでしょうか?

 A10:被相続人の意思を尊重して、遺言が優先されます。もっとも遺留分という制度に
   よって一定の制約があります。

 

Q11:亡くなった父が公正証書遺言を残したらしいのですが、見つかりません。
   何か探す方法はないでしょうか?

 A11:亡くなった人の戸籍謄本・相続人や受遺者であることの証明書・本人証明となる運
    転免許証等持参して、公証人役場(どこでもよい)に行って調査を依頼します。

    ちなみに東京では、昭和56年1月1日以降のものが登録されています。

 

Q12:遺言書が偽造された場合はどのようなことが考えられるでしょうか?

 A12:仮に偽造が疑われていても家庭裁判所の検認手続きをします。
    次に、家庭裁判所に遺言無効確認の調停申立をします。もし、当事者間で、この調
    停の合意が成立しない時又は家庭裁判所が審判をしない時は、遺言無効確認の訴え
    を地方裁判所に提起します。

 

Q13:遺言書に遺言執行者の指定がない場合はどういったことが考えられるでしょうか?

 A13:遺言執行者が必要な場合には相続人・利害関係人等は家庭裁判所に対して、遺言執
    行者の選任を申立てます。

 

Q14:夫婦が互いに一通の遺言書で遺言するのは有効な遺言書になるでしょうか?

 A14:自由な遺言が出来ない又撤回の自由を妨げる等の理由で禁止されています(民法9
    75条)。

 

Q15:相続人に対する「遺贈する」と「相続させる」との違いはなんですか?

 A15:以前は相続人に対する遺贈登記の登録免許税は相続登記に比べて5倍でしたが、
    今は相続人に対する遺贈登記は相続登記と同じ税率になりました。
    (不動産の価格の1000分の4)

    「遺贈する」ですと法定相続人全員の印鑑証明書又は遺言執行者の印鑑証明書が
    必要です。「相続させる」でしたら相続人が単独で相続登記を申請でき、しかも
    簡単
にできます。また,農地の場合,相続なら知事等の許可は不要です。

 

Q16:遺言を遺しておいたほうが良いのはどういうときですか?

 A16:(1)夫婦の間に子供がいない場合(両親も死亡していない。)
      遺言書がなければ、兄弟姉妹が相続人になりますが、「夫は妻へ相続させる。」、
      「妻は夫へ相続させる。」と記載した遺言書を遺しておけば、兄弟姉妹等が財産を
      相続することはありません。兄弟姉妹には遺留分もありません。
    (2)息子の妻・娘の夫に財産を遺したい場合
      息子の妻は相続人ではないので、財産を遺したければ遺言する必要があります。
    (3)夫婦の一方又は双方が再婚の場合
      前妻又は前夫との間に子供がおり、相続を巡って争いが起こりそうな場合は、遺言
      によって明確にしておくことができます。
    (4)内縁関係の場合
      内縁の関係にある人は、相続人とはならないので、財産を遺したければ遺言する必
      要があります。
    (5)個人事業者の場合
      自分の事業を継がせたい者がいる場合、その気持ちを遺言書に明確にしておくこと
      ができます。
    (6)子供達の仲が良くない場合
      死後において相続争いが予想される場合は、遺言者の気持ちを遺言書に明確に示し
      ておくことができます。
    (7)相続人が全くいない場合
      国に没収されるので、遺産を遺したい人がいれば、遺言をしておく必要がありま
      す。
 
 

Q17:印鑑登録証明書がない場合は、どうしたらよいですか。

 A17:印鑑登録届をして、印鑑登録証明書の交付を受けて下さい。自動車運転免許証、または
    住民基本台帳ネットカード(顔写真付き)でも差し支えありません。パスポート、健康
    保険証は、本人確認資料にはなりません。
 
 

Q18:公証役場まで行けないので、自宅又は病院で遺言公正証書を作成して欲しいが、できますか。

 A18:病気等で、公証役場まで行くことができない場合は、公証人が自宅又は病院まで出向き
    遺言書を作成します(千葉県内に限ります)。ただし、高齢者の方については、「診断
    書」を提出していただく場合があります。また、手数料が割増しとなるほか、日当、交
    通費が加算されますので、費用が多めにかかります。
 
 

Q19:証人がいない場合、どうしたらよいですか。

 A19:公証役場にご相談ください。
 
 

Q20:遺産のうち不動産を相続させることだけ記載した遺言公正証書を作成することはできますか。

 A20:財産の一部のみを相続させる内容の遺言書を作成することはできますが、遺言書に記載
    されていない財産を巡って、不動産を相続した者と相続しなかった者との間で争いにな
    ることが多く、そのような遺言書の作成は避けたほうが良いと思われます。
 
 

Q21:戸籍謄本はどの範囲で用意すればよいですか。

 A21:戸籍謄本を提出するのは、遺言者と財産を相続する者との関係を明らかにするためです
    から、遺言者である親が子に相続させる場合は、子が一緒に掲載されている親の戸籍謄
    本(コンピュータ化前の縦書きの戸籍謄本)、又は父母欄に氏名が記載されている子の
    戸籍謄本です。兄弟に相続させる場合は、親の戸籍謄本で子供が記載(除籍されていて
    も差支えない。)されているもの(コンピュータ化前の縦書きの戸籍謄本)、又は父母
    欄に氏名が記載されており親が同じであることが分かる兄弟の各々の戸籍謄本となりま
    す。
 
 

Q22:土地の筆数が多い場合でも、全部について登記事項証明書(登記簿謄本)が必要ですか。

 A22:不動産が多い場合は、登記事項要約書(所在、地番、地目、地積、所有者を記載したも
    の)で差し支えありません。ただし、すべての不動産を一人に相続させることとし、遺
    言書の文言を、「すべての不動産を○に相続させる。」とする場合は、登記事項証明書
    等は無くても差し支えありません。しかし、甲不動産はA、乙不動産はBというように
    相続する不動産が異なる場合は、登記事項証明書又は要約書等が必要になります。
 
 

Q23:遺言書には、お墓のことも書くことができますか。

 A23:記載できます。「祭祀の承継者を○と指定し、その者に祭祀用財産の一切を承継・管理
    させる。」と記載します。
    特に、お墓のことを明確にしていきたいということであれば、墓地使用許可証等を提出
    していただくとそのことも記載できます。
 
 

Q24:預貯金等の金融資産について記載して欲しいのですが、その際、預金通帳等を提出しなければ
   なりませんか。

 A24:公証人に口頭で「預貯金を均等の割合で、誰れと誰れに」というように説明していただ
    くことで差し支えありません。しかし、□銀行△支店の預金は誰にというように個別に
    遺言書に記載する場合は、預金通帳の表紙等(銀行名、支店名、口座番号が記載されて
    いる個所)の写しを提出していただく必要があります。
 
 

Q24:遺言公正証書を作成しておけば、銀行で相続人全員の印鑑がなくても預金がおろせると聞い
   たのですが、本当でしょうか。

 A24:遺言公正証書に、「□を遺言執行者に指定する。」と記載しておけば、その人だけで預
    金の解約手続き(この他に、銀行から提出を求められる書類は提出が必要です。)がで
    きます。ただし、銀行によっては、応じないところがあるようですので、予め銀行に確
    認されておかれたほうが良いでしょう。
 
 

Q25:債務のことは遺言で書いておけばそのとおりになるのでしょうか。

 A25:遺言の対象となるのは、原則として預貯金・不動産等の積極財産であり、債務のような
    消極財産については、対象とならず、法定相続されると解されています。したがって、
    遺言で債務の負担する者を定めても、そのことを債権者に主張することはできず、債務
    は、法定相続の割合に応じて相続人が負担することになります。ただし、遺言で債務を
    負担・承継する者を定めた場合、債権者がそれを承諾するならば、遺言書のとおりとな
    ります。
 
 

Q26:生命保険金は、遺産に含まれるのでしょうか。

 A26:保険金は、保険会社から保険金受取人に直接支払われる金銭ですから、遺言者の遺産に
    は含まれません。なお、平成22年4月1日施行の改正保険法により、遺言書で保険金受
    取人を変更することができるようになりました。保険金受取人を変更できるか否か等に
    ついは、保険会社にお問い合わせ下さい。
 
 

Q27:遺留分について説明してください。

 A27:遺留分とは、法定相続人(妻、子(子が死亡していれば孫)、親)に認められた最低限
    の相続分のことです。遺言の内容から判断して、最低限の相続分を侵害された者は、相
    続財産を取得した者に対して、相続開始を知った日から1年以内に遺留分減殺請求権を
    行使して、侵害された部分を取り戻すことができます。兄弟姉妹には、遺留分はありま
    せんので注意して下さい。
 
    遺留分権利者の最低相続分は、遺産の半分についての法定相続分とされていますので、
    次のとおりとなります。
 
    <親のみが法定相続人の場合>
     遺産の3分の1に法定相続割合を乗じて算出
 
    <それ以外の場合>
     遺産の2分の1に法定相続割合を乗じて算出
 
 

Q28:遺言と死因贈与契約の違いを説明してください。

 A28:死亡によって所有権移転等の効力が生じる点は同じですが、死因贈与契約とは、贈与者
    と受贈者との間で、贈与者が死んだら所有権が移転する内容の契約を結ぶのに対して、
    遺言は、契約ではなく、遺言者の一方的な意思表示によって効力が生じる点で異なりま
    す。
 
 

Q29:遺言公正証書にも自分の気持ちを書いてもらうことはできますか。

 A29:一般的には「付言事項」と言われていますが、法的な効力が生じる事項ではなく、なぜ
    このような遺言書を書くことにしたのか等の気持ちを記載することはできます。
 
 

Q30:遺言公正証書は取消できますか。そのときはどのようにすればよいのでしょうか。

 A30:法律上は「撤回」といいますが、一度作成した遺言公正証書を無かったことにすること
    です。遺言書を作成したときと同じように、証人2名の前で、公証人に対して、公正証
    書を無かったことにしたい旨を述べてもらい、公正証書に署名押印し作成します。な
    お、印鑑登録証明書(3か月以内)と実印が必要になります。
 
 

Q31:遺言のやり方にはどのような種類がありますか?

 A31:「遺言書」といっても、法律上細かく分けると下記のとおり7種類あります。
    (1) 自筆証書遺言
       遺言者自らが全文、日付、氏名を自書押印して作成する遺言です。
    (2) 公正証書遺言
       証人2人と共に公証人の面前で遺言を口述し、その内容を公証人が筆記して作成
       する遺言です。
    (3) 秘密証書遺言
       遺言者自らが署名押印した遺言書を同一印影で封印し、公証人と証人2人の面前
       で自己の遺言書であることを申述して作成する遺言です。
    (4) 一般危急時遺言
       病気等で死期が迫った時に証人3人の立会いのもと口頭で遺言を伝え、証人がそ
       の遺言を書き記し署名押印して 作成する遺言です。
    (5) 船舶遭難危急時遺言
       船舶が遭難時に病気等で死期が迫った時に、証人2人以上の立会いのもと口頭で
       遺言を伝え、証人がその遺言を書き記し署名押印して作成する遺言です。
    (6) 伝染病隔絶地遺言
       伝染病のため行政処分によって交通を絶たれた人が、警察官1人、証人1人以上の
       立会いのもと作成する遺言です。
    (7) 船舶隔絶地遺言
       船舶中に船長または事務員1人以上、証人2以上の立会いのもと作成する遺言で
       す。
 
 

Q32:印鑑は実印でないとダメですか?

 A32:公正証書遺言の作成には、実印と印鑑証明書が必要ですが、自筆証書遺言(手書きの遺
    言書)への押印は実印である必要がありません。
    しかし、遺言書という重要な文書に使うのですから、偽造の疑いを防ぐためにも、三文
    判などは避け、できる限り実印で押印すべきです。
 
 

Q33:相続財産にはどんなものが入りますか?

 A33:「相続財産」や「遺産」は、積極財産(資産)と消極財産(負債)の両方を合わせた、
    本人名義の全ての財産をいいます。
    積極財産の代表的なものは、現金、預貯金、有価証券、不動産、車などが有ります。
    それに加えて、貸金債権や借地権、高価な骨董品なども含まれます。
    消極財産の代表的なものは、住宅ローン、無担保ローン、公共料金、税金などです。
 
 

Q34:遺言書に書いた財産を、その後処分することはできますか?

 A34:遺言に記した財産を生前に処分することは自由にできます。
    例えば、『自分が死んだら自宅不動産を長男に相続させる。』という遺言書を書いたと
    しても、その遺言に自らが拘束をされるようなことは一切ありません。
 
    したがって、当該不動産を生前に売却したり、長男以外の人間に生前贈与することも可
    能です。
 
    この場合、遺言書の『自宅不動産は長男に相続させる』という遺言の部分のみを撤回し
    たとみなされるだけで、他の遺言部分の効力にも一切影響はありません。
 
 

Q35:ビデオやカセットテープに記録したメッセージを遺言にできますか?

 A35:それはできません。
    遺言は原則書面によるものとされていますので、無効となります。
    これは、テープなどは変造や劣化の危険性があるためです。
 
 

Q36:遺言書の代筆は可能ですか?

 A36:「自筆証書遺言」の場合、代筆による遺言は無効となります。
    では、何らかの理由により自分で字を書くことができない人は、遺言ができないかとい
    うと、そうではありません。
自筆によることが難しい場合は、公証人役場で口述による
    公正証書遺言にすることが可能
です。
 
    なお、怪我や病気等で遺言者が公証役場まで出向けない場合には、公証人に出張しても
    らい、自宅や病院等まで来てもらって作成する事も可能です。
 
 

Q37:遺贈と相続はどう違うのですか?

 A37:「相続させる」は、推定相続人(原則、被相続人の配偶者、子供及び兄弟)に対して使う
    言葉です。
    それに対し、推定相続人以外の、例えばお世話になった人にあげる場合、または施設な
    どに寄付をしたりする場合などには「遺贈する」という言い方をします。
    しかし、「相続させる」と書いたからといって無効になったりはしません。
 
 

Q38:遺言者より先に相続人が死亡した場合は?

 A38:遺言書の中で財産を引き継ぐものとして指定された相続人や受遺者が、遺言者よりも先
    に亡くなった場合、その死亡者に関する遺言の部分については無効になります(もちろ
    ん、遺言全体が無効になるわけではありません)。
 
    したがって、その場合、遺言書による指定がなかったことになってしまいますので、当
    該部分については法定相続人全員で協議しなければならなくなり、せっかく書いた遺言
    書が万全でなくなってしまいます。
 
    そこで、相続人や受遺者が万が一遺言者よりも先に死亡する場合も想定して、予備的な
    条項を盛り込むことも検討すべきです。
 
    例えば、「もし○○が遺言者の死亡以前に死亡したときは、その財産を●●に相続させ
    る」とか、「もし○○が遺言者の死亡以前に死亡したときは、その財産を○○の相続人
    に等分に相続させる」といった記載になります。
    これを“予備的遺言”といいます。
 
 

Q39:遺言書と遺書の違いは何ですか?

 A39:「遺言書」は、法定の厳格な要件を備えた法的効力をもつ文書です。
    従って、確かに遺言者本人が書いたものだと立証されても、所定の要件を満たしていな
    ければ法律的には無効になります。
 
    一方「遺書」は、法律的な効力を元々求められていないので、所定の様式は無く、亡く
    なる前に自分の気持ちなどを家族・友人に書き記したものです。
    「遺書」の具体例として分かりやすいのは、自殺する人が書き残した手紙です。
 
 

Q40:遺言でどんなことが決められますか?

 A40:大まかな内容として次の(1)~(11)まであります 。

   ◎財産に関すること
    (1)法定相続人以外の者への遺贈
    (2)社会に役立てるための寄付行為(財団法人設立行為)
   ◎相続に関すること
    (3)相続分の指定、遺産分割方法の指定
    (4)遺産分割の禁止
    (5)遺留分減殺方法の指定
    (6)遺言執行者の指定
   ◎身分に関すること
    (7)認知
    (8)推定相続人の廃除、またはその取消し 
    (9)後見人の指定、後見監督人の指定
   ◎その他
    (10)生命保険金受取人の指定・変更
    (11)祖先の祭祀主宰者の指定
 
 

Q41:遺言公正証書のメリット・デメリットは何ですか?

 A41:公正証書遺言のメリットとしては、主に下記のものが挙げられます。
   (1)形式不備により無効になることがなく確実。 
   (2)遺言公正証書の原本は公証役場で半永久的に保管されているので、偽造や紛失の心
     配が無く安心。 
   (3)自筆証書遺言と異なり家庭裁判所の検認が不要なので、死亡後即座に遺言書の内容
     の実現が図れる。
   (4)文字が書けなくても、公証人役場で口述することで遺言が可能。
     (手話や筆談により聴覚・言語機能に障害がある方でも可能)
 
    反対に公正証書遺言のデメリットとしては、主に下記のものが挙げられます。
   (1)立会人(証人)が2人手配しなければならない。 
     (推定相続人、受遺者及びその配偶者並びに直系血族は立会人になれません)
   (2)費用がかかる(遺言書で指定する財産の価格により公証役場の手数料が変わってきま
     す)
 
    以上を簡潔にまとめると、次のようなことが言えると思います。
    遺言者が手間をかけて作るのが遺言公正証書。その分、遺された方の負担は非常に少な
    くて済みます。
    一方、遺言者が手間をかけずに簡単に作れるのが自筆の遺言書。その分、遺された方の
    手間や負担は結構かかります。
 
    遺言者自身が手間をかけるか、遺される方々に手間をかけるか、ご本人次第ではありま
    すが、遺言内容の早期かつ確実な実現を図るのであれば、絶対に公正証書をお勧めいた
    します。
 
 

Q42:自筆証書遺言のメリット・デメリットは何ですか?

 A42:自筆証書遺言のメリットとしては、誰にも知られずにいつでも自由に作成・修正が出来
    る点が挙げられます。思い立ったときに気軽に書け、あるいは気が変わったときに気軽
    に書き直せるのは、大きな長所です。
 
    反対に自筆証書遺言のデメリットとしては、形式不備によりその有効性が争いになった
    り、内容が不明確なためその解釈で争いがおきたりと、死後相続人間でトラブルがおき
    やすいということがあります。
 
    また、保管場所の問題があり、せっかく書いたのに発見されなかったり、悪意の相続人
    に偽造・隠匿されやすいという不安もあります。
    以上のメリット・デメリットをふまえ、公正証書による遺言を強くお薦めします
 
 

Q43:遺言公正証書の作成に必要な書類は何ですか?

 A43:次のとおりです。
    ・遺言者の印鑑証明書(3ヶ月以内)
    ・遺言者の住民票
    ・【相続人を受取人にする場合】遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本
    ・【相続人以外の人に遺贈する場合】その人の住民票
    ・【相続財産が不動産の場合】土地・建物の登記簿謄本及び固定資産評価証明書
    ・【相続財産が預貯金・証券の場合】銀行名・口座番号・会社名等を記載したメモ
    ・【相続財産が債務の場合】債務にかかる契約書(借用書など)
    ・【お墓の管理・供養を指定する場合】お墓の使用契約書・住所等のメモ
    ・【遺言執行者を指定する場合】その人の住所・氏名・生年月日・職業の分かるメモ
    ・遺言者の実印
    ・証人2人の認印(シャチハタ不可)
    ・証人2人の住所・氏名・生年月日・職業の分かるメモ
 
 

Q44:遺言公正証書作成時の立会人(証人)とは何ですか?

 A44:遺言書を公正証書にする場合には、公証役場で手続をしなければなりません。
    その際、どなたか成年2人に立会人(証人)として同行してもらう必要があります。
 
    尚、未成年者、推定相続人、推定相続人の配偶者及び直系血族、受遺者、受遺者の配偶
    者及び直系血族は、立会人になることができません。
 
    信頼できる親しい友人、友人夫妻、司法書士、税理士、弁護士などが適任でしょう。
    当事務所で立会人2人をご用意することもできますので、適切な立会人が見当たらない
    場合はご相談下さい。
    尚、公証役場でも立会人の紹介を有料でおこなっています。
 
 

Q45:遺言執行者とは何ですか?

 A45:遺言執行者とは、遺言内容を確実に実現するため法律的に権限を与えられた者をいま
    す。
遺言者は、その遺言書において「遺言執行者」を指定することができます。
    遺言執行者は、未成年者・破産者でなければ、相続人であるなしに関係なく誰でもなる
    ことが出来ます
    (遺言公正証書作成時の立会人が遺言執行者になることも可能です)。
 
 

Q46:遺言書で遺言執行者の定めは必要ですか?

 A46:必ずというわけではありません。
    しかし、遺言執行者がいない場合、相続人全員が協力しないと手続ができないものが多
    いので、遺言内容を快く思わない相続人がいると、遺産整理がなかなか進まないという
    問題が生じます。
 
    したがって、遺言内容の実現性を高めるために、予め相続人の中の誰か1名を遺言執行
    者に指定しておくか、司法書士・弁護士などの専門家に遺言執行者就任を依頼しておく
    ことも一つの選択肢になります。
 
    遺言書で遺言執行者を指定すると、その執行者は、遺言内容を実現する為の一切の行為
    をする権利・義務を有することになります。
 
    但し、遺言執行事項には相続人以外の執行者が執行しなければならない事項(認知、相
    続人の廃除等)と、執行者または相続人のいずれでも執行できる事項(遺贈、寄付行為
    等)とがありますので、遺言の内容を整理・確定した上で、誰を遺言執行者に指定する
    かをよく検討する必要があります。
 
 

Q47:遺言執行者を第三者に依頼するメリットは何ですか?

 A47:遺言書の中で遺言執行者の定めがない場合、相続人全員が協力しないと手続ができない
    ものが多いので、遺言内容を快く思わない相続人がいると、遺言内容の実現がなかなか
    進まないという問題が生じます。
 
    例えば、金融機関の預貯金口座は、遺言書の中で相続人の一人がすべて相続する旨の遺
    言書をその本人が持参しても、相続人全員が銀行所定の相続届出用紙に実印の押印をし
    て全員分の印鑑証明書を提出しないと解約払戻しに応じてくれません。
 
    そこで、遺言執行者を就けることで、非協力的な一部の相続人や相続人全員の協力を得
    ずして、遺言内容の実現を図ることができるようになります。
 
    遺言書の中では執行者の定めがなくても、相続発生後に相続人や受遺者から家庭裁判所
    に対し、遺言執行者選任の申立てをすることが可能です。
 
    遺言執行者となる者は、司法書士・弁護士等の法律専門家でなくとも、相続人や受遺者
    がそのまま就任することも可能です。
 
    しかし、遺言執行事務は、場合によっては相続人の調査から始まり、相続人・受遺者へ
    の連絡、遺産の調査・確認、預貯金口座の解約払戻手続き、ゴルフ会員権・リゾート会
    員権の売却手続き、土地・建物の所有権移転登記手続き、執行事務の完了報告等様々
    で、煩雑な手続きも多くございます。
 
    また、遺言執行者は、就任後遅滞なく、相続財産の目録を作成して、相続人に交付しな
    ければならない(民法第1011条)という義務を負いますので、一般の方がすべて自分
    で執行事務をこなすのは非常に困難となる場合もあります。
    場合によっては、遺産の取り分の少ない相続人から遺留分減殺請求を受けることもあり
    ます。
 
    これらに対する早期かつ適切な対応をとることが、円満相続への第一歩となりますの
    で、総合的に考え、法律専門家に執行事務を任せるということも選択肢の一つであると
    思います。
 
    遺言執行者は、遺言書の内容を早期かつ忠実的確に実現するために相続人同士の利害を
    調整しながら、適正な相続手続きをすべき人ですから、相続人・受遺者にとっても法律
    専門職の遺言執行者がいることは大きな安心を得ることができると思います。
 
 

Q48:遺留分減殺請求とは何ですか?

 A48:遺留分が侵害されている法定相続人は、侵害している他の相続人・受遺者に対して侵害
    額を請求することが出来ます。これを『遺留分減殺請求権』といいます。
 
    この請求権は、遺留分を侵害された相続人が、相続があったこと及び自分の遺留分が侵
    害されていることを知ったときから1年以内、あるいは相続開始のときから10年以内に
    請求をしなければ時効により消滅します。
 
    相続開始後のトラブルを避けるためにも、遺留分を考慮の上、ある程度相続人が納得の
    いく遺言内容が望ましいといえます。
 
 

Q49:手書きの遺言の様式に決まりはありますか?

 A49:手書きの遺言書、つまり「自筆証書遺言」の様式(書き方)の決まりや制限はありませ
    ん。

    用紙は、便箋、レポート用紙、OA用紙、わら半紙、ノート・・・なんでもOKです。
    字は、黒ボールペンはもちろん、筆や筆ペン、万年筆、青ペン、赤ペンでも構いませ
    ん。
消去・変造が容易なので絶対に避けるべきですが、鉛筆書きでも効力自体には影響
    ありま
せん。書き方も、横書き、縦書き、自由です。
 
    全文すべてを自分で手書きし、日付と署名と認印の押印があれば、自筆証書遺言として
    の要件は満たします。
つまり、よくある誤解ですが、遺言者の住所の記載が無くても、
    また実印の押印が無くて
も、あるいは封筒に入れて封印されていなくても、それらは遺
    言書の効力に全く影響しま
せん。
 
 

Q50:遺言書通りに遺産分割しないと駄目ですか?

 A50:理論的に可能です。
    遺言書に書かれた内容に、利害関係のある相続人以外の第三者(受遺者等)がいなけれ
    ば、相続人全員さえ承諾すれば、遺言書とは別の遺産の分け方をすることが可能です。
    これは、自筆証書遺言でも公正証書遺言でも同様です。
 
    もし受遺者等の第三者がいれば、相続人全員の他にその方の承諾も必要ですし、遺言執
    行者がいれば、さらに遺言執行者の承諾も必要となります。
 
    結論として、相続人全員及び利害関係関係人全員の承諾が得られる場合、遺言書が最初
    から無かったかのように相続人全員で遺産分割協議を成立させれば、当事者の話し合い
    で遺言内容を考慮せず遺産を自由に分割することが合法的に可能です。
 
    この意味においては、相続人及び受遺者間の関係が至って良好であれば、遺言書の存在
    自体はそれほど重要ではなくなるかもしれませんが、反対に、遺された相続人間で話が
    うまくまとまらなそうな場合(例えば、相続人のうち一人でも納得しない者・非協力的
    な者・行方不明の者等がいる場合等)においては、遺言書は、円滑な資産承継が可能と
    なるように備えた、いわば“保険”的な重要な意味をもっていると言えます。
 
 

Q51:公正証書遺言の取消や修正は公正証書でないと駄目ですか?

 A51:遺言の効力については、自筆証書遺言と公正証書遺言に優劣はありませんので、公正証
    書遺言を自筆証書遺言で取り消したり、一部修正したりすることも可能です。
    ただし、遺言内容の実現の確実性を考えると、必ず公正証書により取消し・変更するこ
    とをお勧めします。
 
 

Q52:1通の遺言書に全て書かないと駄目ですか?

 A52:一つの遺言書に全ての内容を網羅する必要はありませんので、遺言書は、何通作成して
    も一向に構いません。
    例えば・・・
    今日は、自宅不動産について記載した遺言書を作ろう。
    明日は、昨日とはまた別に、株の承継先について書こう。
    明後日は、預貯金の配分方法について考えよう・・・。
 
    こんな極端なケースでも、それぞれの遺言書が法的要件さえ満たしていれば、全く問題
    ありません。
すべて1通の遺言書に網羅しようとするから、ハードルが高くになり、な
    かなか書くこと
ができないのです。
 
    まずは、自分で決めたことから順々に書いていく、そんなことからでも始めてみるのは
    いかがでしょうか・・・。
 
    なお、すべての財産について遺言内容がすべて固まった段階においては、最終的にそれ
    らの意向をすべて網羅した1つの公正証書遺言を作成することをお勧めします。
 
 

Q53:遺言書に有効期限はありますか?

 A53:遺言書に有効期限はありません。
    つまり、何年、何十年も前に書いた遺言書が発見された場合、それより新しい遺言書が
    作成されていなければ、または発見されなければ、良くも悪くもその古い遺言書がその
    まま有効となります。
 
    あるいは、何十年も前に書いた遺言より新しい日付のものがあっても、その中で古い遺
    言内容を取消し・変更していなかったり矛盾する内容の記載が無ければ、その古い遺言
    書の内容は引き続き有効となります。
 
 

Q54:付言(ふげん)とは何ですか?

 A54:『付言』とは、遺言書の中に残すメッセージのことです。
    遺言書は、遺書と違い、法律的な内容を記すものですが、決して法律的でないことや余
    分なことを書いてはいけないということではありません。
    むしろ、法律的で若干無機質な遺言書よりも遺言者の人柄や想いを伺えるメッセージを
    是非とも書き残すことをお勧めします。
 
    付言は、一般的に、手書きの遺言書(自筆証書遺言)・公正証書遺言を問わず、遺言の
    最後(末尾)に記します。
    その内容としては、どうしてこのような内容の遺言を書くに至ったのかという遺言者
    の“想い”や遺される親族・お世話になった方々への感謝の気持ち・遺志を伝えるための
    メッセージを自由に綴る方が多いです。
 
    この付言が有るのと無いのとでは、やはり遺族が遺言内容に感じる印象は大きく変わる
    ようです。
    相続人間全員にとっては、必ずしも公平・平等な遺言があるとは限りません。
    その不公平感を少しでも和らげることができる可能性のあるのが付言です。
 
    もちろん、財産をあげたくない者への不満や恨み辛みを書かれる方もいますが、できれ
    ばその裏返しとして、お世話になった方へのポジティブなメッセージを記すことが大切
    だと感じます。
 
    昨今、遺留分減殺請求や遺言無効確認の訴え等、遺言書・相続をめぐるトラブルが増え
    てきております。
    後世に残す財産があるからこそ、争いが起こるのですから、財産を残す者の最後の使命
    として、ぜひ遺言者には付言で熱く・優しく遺される方々に気持ちを記してほしいと思
    います。

 

 

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